日商簿記3級を受験しようと考えているけれど、統一試験とネット試験のどちらを選択するのが良いか迷っていませんか?
日商簿記3級のネット試験は、非常に使い勝手が良く対策も講じやすいおすすめの試験です!
その理由は2つ。
- 試験内容が安定
- 受験日時も場所も自由に選択可能
簿記完全素人でどこにでもいる営業職の私が、日商簿記3級に一発合格できたことを振り返ると、ネット試験を選択したことがポイントでした。
ネット試験は日商簿記3級の合格の可能性を高める試験方式です。
そこで、私の経験を元に、ネット試験の「受験アドバイス」「難易度」「おすすめする理由」についてご紹介します。
さらに、クラウドワークスで30人の受験生にネット試験の感想を謝礼を払って募集しました。
今回は、その中から厳選して紹介します。
特に多かった簿記3級ネット試験の感想は「勘定科目がプルダウン形式なので解きやすい。」「統一試験より難易度が簡単だった。」「パソコンとメモと電卓を行き来するので視線の動きが多い」でした。
日商簿記3級のネット試験の感想、注意点、アドバイス
ネット試験は、ベストな状況で臨みやすい試験です。
その理由は、ネット試験は受験者の都合に合わせて受けられるためです。
多くの試験は、指定の日時や場所に赴いて、受験をしますから、試験主催者に主導権があります。
学生時代に受けたテストも基本的には受験者には主導権はありませんでしたよね。
しかし、ネット試験は、受験日時も、場所も受験者が自由に選択できる、受験者に主導権がある試験です。
この見出しではクラウドワークスで募集した簿記3級ネット試験の感想、注意点、アドバイスも列挙していきます。
もちろん、私のネット試験の体験談も記載していきます。
この緑の枠で括ってるのが、クラウドワークスで募集した、みんなの感想、注意点、アドバイスです。
私の体験談と区別できるように、みなさんの体験談は枠で括らせていただきます。
感想
ネット試験を受験をしてみて、何も後悔することはありませんでした。
なぜならば、全て自分の都合とペースで受験できたからです。
ネット試験の魅力は試験会場を全国140超の会場から選択できることです。(参考:ネット試験会場)
また、テスト会場が利用可能な日程から選択することが可能。テスト開始時間も15分単位で設定できますから、仕事や用事が終わってから受験するといった予定も組めます。(参考:テストセンター空席照会)
ただし、日商簿記の統一試験(ペーパー試験)の前後に受験停止期間が設けられています。
ネット試験を検討される場合は、必ず確認しましょう。
⦅受験停止対象期間例:CBTS受験者用サイト⦆
- 2023年 2月20日(月)~2023年 3月 1日(水)
- 2023年 4月 1日(土)~2023年 4月13日(木)
- 2023年 6月 5日(月)~2023年 6月14日(水)
- 2023年11月13日(月)~2023年11月22日(水)
日商簿記3級のネット試験は自分のスケジュールに合わせて受験が可能な便利な試験です。
また、勉強の進捗状況や仕事の予定で場所や日時変更したい場合も、受験の3日前までならば変更可能なのも非常に心強いのではないでしょうか。
自分のペースで受験できるネット試験はおすすめですよ!
- 受験日が会場によって随時開催されているので、日程調整がかなり便利になりました。
1年の中で勉強に集中できる時期に受験できるのは、かなりメリットがあると思います。 - 問題はパソコンモニターに表示されますが、勘定科目などは選択式になっているので迷うことはありませんでした。
ただ計算する時には画面を見ながら電卓で計算し、紙に書き写してパソコンに入力といった今までにない操作が必要になります。 - そしてネット試験の良いところは、すぐ合否が出るところです。もし不合格だった場合でも、筆記試験と違いまた予約を取れれば、すぐ再試験を受けれます。すぐ試験が受けれればモチベーションを下げず、もう一度試験に挑めるので良いと思いました。
- たくさんの会場でネット試験が受けられるので家から近い場所で受けられる
- 同日に試験を受ける人数は少ないので集中して受けられる(私が受けた日は2人だけでした)
- 結論から言うと私にとってネット試験は良かったです。
私は漢字が苦手なので勘定科目が嫌いでしたがでしたがネット試験なら楽に変換することができるのでとても助かりました。
ペーパー試験と違って問題が減っている代わりにも時間も短くなっているので集中力の持ちにくい私にはぴったりでした。
注意点
ネット試験独特の回答方法に事前に慣れておくことが必要です。
理由は、ネット試験ではテスト会場に備え付けのパソコンに直接回答を入力する方式だからです。
日商簿記3級の勉強で利用する多くのテキストはペーパー試験形式になっています。
私はネット試験もペーパー試験も内容は同じなのだから問題ないとたかをくくっていましたが、ネット試験の模擬試験に挑戦してその違いに驚きました。
ペーパー試験とネット試験での動きを比較すると、ネット試験はペーパー試験よりもテスト中の動きが大きく安定しません。
特に目線の動きが大きいため何かを見落とす危険性もあり、キーボード入力でのタイピングミスといった予期せぬ失点リスクもあります。
⦅試験中の動きの比較⦆
ペーパー試験 | 比較 | ネット試験 |
---|---|---|
机の上で読む | 問題用紙 | パソコン上で読む |
机の上で書く | 回答用紙 | キーボードを見て入力 |
机の上で書く | 計算用紙 | 机の上で書く |
ペーパー試験との違いを十分に把握しないままネット試験を受験をすると、試験当日にその違いに慣れようとあくせくしている内に試験時間が終了してしまいかねません。
60分の試験時間でしっかり勉強した成果を出すためにも、ネット試験の特徴を知らずに受験することは避けましょう。
- 桁数にも注意が必要で、パソコンに金額の数字を最初入力してもカンマが表示されず、エンターキーを押してはじめて表示されます。桁の入力間違いに要注意です。
- 答えをプルダウンから選択する際に間違えてクリックしてしまうことが数回あり、あとから直したので選択した答えが本当に合っているかを確認するのが大事です。
- 画面を見ながら手元にあるメモ用紙に書き込んだり計算したりするので、転記ミスには注意が必要です。紙の試験だと問題用紙に直接書き込めるのでその点は紙の試験の方が便利だと思いました。
アドバイス
ネット試験の独特な対応に慣れておくことが合格への近道です。
前段でご紹介した通り、ネット試験はペーパー試験とは似ているようで異なるテストだからです。
ネット試験対策は、ネット試験での動きに普段から慣れておくことがとても重要!
2020年12月からネット試験が始まり浸透してきたことで、ネット試験対策教材も増えてきています。そのため、ネット試験対策教材を利用した準備をすることを強くおすすめします。
参考までに私が活用したネット試験対策教材はこちら。
ネット試験は、しっかり準備をしていれば、何も不安に思うことはありません。
実際にパソコンに回答を入力する模擬試験を利用すれば、ネット試験当日と同じ動きを体験することが出来ます。
ネット試験独特の動きに慣れれば、落ち着いて受験できますので、勉強の成果も発揮しやすくなります!
- キーボードやマウスを使用し、回答する必要があるため、事前に参考書等にあるネット試験を実施して回答方法を理解しておくのをオススメします。
- 問題の答えは基本的にはプルダウン式なので、わからない場合はとりあえず何か選択して次に進むことをおすすめします。
- まず時間配分が大切です。サクサク問題を解かないと時間がなくなるので配点が低かったり悩む問題は後回しにしたほうがいいです。
- アドバイスとしては腕時計などはロッカーに預けなければいけないので、画面上に表示されるカウントダウンで時間配分を行わなければいけないので、そのタイマー形式に事前に慣れることが重要だと思いました。
日商簿記3級のネット試験の難易度
ネット試験は統一試験(ペーパー試験)と難易度に違いはありません。
なぜならば、出題範囲、試験時間、試験問題の構成が同じだからです。
ただし、私の経験では、ネット試験で出題された問題の多くが模擬試験の問題によく似ていました。
言い換えると、市販の模擬試験テキストの精度が高く、しっかり準備をしていれば恐れる必要はないということです。
ネット試験であることを理由に、問題が難化するということはありません。
そのため、問題の難易度を気にして、試験形式に悩むことはありませんよ。
ちなみに、ほかの受験生は統一試験より簡単だったそうです。
- 私はテキスト購入や講座の受講なしで、YouTubeとスマホのアプリだけで学習しました。勉強期間は3週間ほど、それほど無理のないぐらいで合格できました。特別な前提知識も不要で、、試験としては簡単な方になるかと思います。
- ネット試験は受けたいと思う時に受けれるし、筆記試験よりは、私的には簡単だったと思います。
- 資格の中でも相当簡単な部類だと思います。ある程度理解力がある方なら一週間以内で簡単に取れます。
- 日商簿記3級のネット試験の感想としては、「統一試験より問題が解きやすい」と感じました。統一試験では、見たこともないような捻り問題がチラホラあり、自分は落ちてしまったのですが、ネット試験だと9割以上の問題が問題集にあったものでした。
- ネット試験の問題の方が、簡単というよりは問題集でしっかり勉強していたら「解ける」といった感じで、要点さえ理解できていたら受かるようになっているなと感じました。
ネット試験だと、自分の好きなタイミングで受けることも可能ですし、試験終了ボタンを押すだけですぐに合否がわかるので、統一試験よりもネット試験の方が個人的にはおすすめです。 - 先ず、正直言って従来のペーパー試験より少し難易度が下がったと感じました。私自身はペーパー試験も受験しています。
簡単になった理由として、手書きでなくプルダウン式の選択肢から勘定科目を選択出来るところが最大のポイントだと思います。
ペーパーでは確実に書かねばならないところ、cbtでは最悪わからなくても選択肢を見れば、なんとなく思い出すかもしれませんし、適当に選んでも当たってしまうかもしれないからです。
ネット試験の問題は、統一試験(ペーパー試験)と比較して難易度が安定的です。
ネット試験は、あらかじめ準備された問題から、コンピュータが都度選択して出題する形式になっているためです。
ネット試験は試験問題を使いまわして出題される試験とされており、一定の難易度で出題されるように設定されていると言われています。
一方、統一試験は以下の表の通り、合格率が最大で2倍程度異なるほど、安定しない傾向にあります。
受験生も問題も違うため単純比較はできませんが、統一試験はネット試験に比べて問題の当たり外れがあるのかもしれませんね。
合格率比較 | 統一試験 | ネット試験 |
---|---|---|
合格率 | 2021年11月 27.1% 2022年2月 50.9% 2022年6月 45.8% 2022年11月 30.2% |
2021年4月から2022年3月 41% 2022年4月から2022年9月 40.9% |
平均合格率 | 38.4% | 41.0% |
(参考:受験者データ)
ネット試験の問題は統一試験に比べて問題の安定化が見込めます。
一発勝負の試験で想定外の問題に当たるのは避けたいですよね。
統一試験と比較すると、問題内容が安定化しているとされるネット試験は試験対策がしやすいのはないでしょうか。
日商簿記3級のネット試験の実際の流れ
ネット試験の受験に難しいことはありません。
日商簿記のWebページで手続き方法について抜け漏れなくガイドが記述されていますから安心してください。
そうは言っても、はじめてネット試験を受験するとなると色々と不安になるのは私も同じでした。
そこで、ここからは、ネット試験の受験前、受験中、受験後のポイントについてご紹介します。
ネット試験受験前
ネット試験の受験前、確実にやり切る必要があるのはずばり受験申し込みです。
申し込みが出来なければ、受験できませんからね。
ネット試験はインターネット経由で簡単に申し込みができますから不安に思うことはありません。
公式ページにある通り、ネット試験の申し込み方法は2通りです。(参考:日商簿記検定試験(2級・3級)ネット試験について)
インターネット申込方式 | 比較 | 会場問い合わせ方式 |
---|---|---|
全国140超 | 実施会場 | 全国120超 |
専用申し込みサイトから | 申し込み方法 | 商工会議所ネット試験申込フォームから |
受験料:2,850円+事務手数料:550円 | 必要費用(税込み) | 受験料:2,850円+事務手数料:0円~(会場によって異なる) |
クレジットカード/コンビニ/Pay-easy払い | 支払方法 | クレジットカード/コンビニ/Pay-easy払い/銀行振込/会場持参(会場によって異なる) |
身分証明書、電卓 | 持参物 | 身分証明書、電卓 |
私はインターネット申込方式を選択しました。
同一サイト上で複数の会場から試験会場や受験日時を選択できるからです。
ネット試験の申し込みの容易さからすると、こちらを選択される方が多いのではないでしょうか。
この方式の場合、専用申し込みサイトであるCBTS受験者専用サイトにてマイページの登録手続きを行うことになります。
この、CBTS受験者専用サイトへのログイン情報は非常に重要なので忘れないようにしてください。
なぜならば、見事合格できるとこのマイページ内で合格証が発行されるためです。
せっかく合格点を取れても、合格証を確認できなければ嬉しさも半減ですよね。
インターネット申込方式を選択される方はログイン情報を忘れないようにしましょう。
ネット試験受験中
ネット試験では、自前の筆記用具は使えません。
試験ルームに持ち込みが許されるのは、電卓、身分証明書、それと受付で渡される計算用紙とボールペンだけだからです。
それ以外の全ての持ち物は受付前のロッカーに入れるように案内されますので、しっかし指示に従ってくださいね。
自前の筆記用具を利用できると安心感がありますが、それを許さないのがネット試験。
慣れた筆記用具を使えず、テストが始まると指にしっくりこないことが気になる人もいるのではないでしょうか。
しかし、残念ながらこれは対策のしようがありません。
とはいえ、そうなることを知っておくだけでも心の準備になります。
使い慣れた電卓一つでネット試験に立ち向かうことになることを、あらかじめ知っているだけでも当日焦らずにすみます。
どうしても筆記用具が気になるという人は、100円ショップなどで売っている典型的なボールペンをいくつか買って、日々の勉強でも筆記用具が固定化されない状況に慣れておくことをおすすめします。
ネット試験受験後
ネット試験終了しましたら、テスト結果用紙を受付で持ち帰りましょう。
試験が終わって気が抜けていて、そのまま帰ろうとする場合があるからです。
恥ずかしい話ですが、実際に私はテスト結果が記された用紙を受付でもらえることを覚えていませんでした。
そのため、借りた筆記用具等を返却して、そそくさと帰宅しようとして呼び止められるという、思い出すと恥ずかしい経験をしました。
テスト結果用紙を見れば、点数がすぐにわかり、その場で合否を判断できます。
まさにリアルタイムで結果がわかるのは、ネット試験の特徴の一つですね。
実際に手渡されるテスト結果用紙はごらんのとおりです。
合格できていると喜びを表したくなるのが人情です。
70点以上の点数を獲得できていれば、CBTS受験者専用サイトのマイページでもすぐに合格証を確認することができます。
そのため、受付でテスト結果票を受け取ったらロッカーに預けたものを取り出し、テスト会場を出てからマイページを確認してください。
そして、晴れて合格であれば、会場を出てから存分に喜びましょう!
日商簿記3級はネット試験と統一試験どちらがおすすめか
こんな方には、ネット試験がおすすめです。
- ハズレの問題に当たりたくない
- 自分のペースで勉強をして、試験に臨みたい
- すぐに結果を知りたい
なぜならば、ネット試験は、上記の要望を全て満たせる試験だからです。
統一試験(ペーパー試験)の形式を好む人もいますから、全ての日商簿記3級挑戦者にネット試験をおすすめは出来ません。
しかし、上記の3点のいずれか、または、全てに合致する方はネット試験を受験することをおすすめします。
ネット試験と統一試験の違い
ネット試験と統一試験の違いは3つです。
- 試験の形式
- 試験日程と場所
- 試験結果の判明
この違いはそれぞれの試験の特徴に由来しています。
2つの試験の特徴を以下の表に整理しました。
ネット試験 | 比較 | 統一試験 |
---|---|---|
パソコンへの入力 | 試験形式 | 答案用紙への記入 |
全国140超の会場で原則いつでもどこでも | 試験日程/場所 | 年3回の特定日時と場所 |
即時 | 試験結果判明 | 実施の商工会議所によって異なる |
合格証を紙でもらいたい、伝統的な一斉テスト形式で緊張感を楽しみたいという方は統一試験をおすすめします。
試験の違いを理解した上で、自分に合った試験を選択しましょう。
日商簿記3級を効率よく合格するために選択すべき試験
効率よく合格したい人は、ネット試験を選択しましょう。
なぜならば、ネット試験は以下の3つの特徴を兼ね備えているからです。
- 安定している難易度
- 自由に設定可能な受験日
- 即日発表される結果
ここまでご紹介してきた内容をまとめると、ネット試験の特徴は3つです。
この特徴が効率的な合格に結びつくと考える理由を整理しました。
ネット試験の特徴 | 効率よく合格できる理由 |
---|---|
安定している難易度 | 奇問や難問を想定した準備よりも、典型的な試験対策に集中できるため |
自由に設定可能な受験日 | 受験者の状況に応じて受験日時を設定できるため、無理なく、自分のペースで勉強できるため |
即日発表される結果 | 合否結果が分かるまでの時間ほど、精神的に疲労することはないから |
繰り返しになりますが、統一試験には従来の試験形式ならではの良さがあるため、否定するものではありません。
しかし、多忙の中でもキャリアアップの道標として日商簿記3級の合格を目指す上では、ネット試験の特徴はどれも魅力的です。
気をつけるべきは、ネット試験を受けることは通過点であり、ネット試験で合格点を取らなくてはなりません。
ネット試験の特徴を正しく理解して、万全の準備をして臨めば一発合格も可能です。